覚醒剤は何故いけないのか

今日は酒井法子の初公判があるということで、朝からTV番組はこの話題を繰り返し伝えていました。

ちょっともうこの話題はおなか一杯で、伝えるべき問題は他にもたくさんあるだろうに、との思いを強くしているのですが、社会に蔓延する薬物問題をクローズアップしたという功績は認めざるを得ません。

しかしながら、「何故薬物がいけないのか?」という根本的問題については、理解が足りないように思えます(私も含めて)。
今はインターネット時代なので、自分で調べればある程度の答えは見つかりますが、私自身、学校教育の過程でそれをきちんと教わったことはありませんし、テンプレート的な形で目にする「覚醒剤は何故いけないのか」についての文章は知りません。

ちょっと思いつくまま、考えてみました。

「法律で禁止されているから」という理由は適切ではないでしょう。なぜ法律で禁止されているのか?を考える必要があります。必ず理由があるはずです。
オランダではソフトドラッグ(大麻マリファナ等)は合法、ハードドラッグ(コカイン等)は違法です。ここにも何か理由があるはずです。

「健康を害するから」という理由は、確かに覚醒剤がいけない大きな理由です。

自分の行動や意志の弱さが原因で健康を害してしまうだけでしたらそれは自己責任なのですが、覚醒剤の場合は中毒性が非常に高く、一回使用してしまうと意志の力だけではどうしようもない部分があると聞きます。

すなわち、「たとえ一回でも使用しない」ことが重要なわけで、違法化して取り締まりを強化し、一般人の目に触れないようにする努力が必要です。
広く社会に蔓延してしまうと、経済・生産活動に深刻な影響が出てしまうと思います。出てしまうでしょう。

しかし「健康に悪い」それだけでしょうか?

一番問題なのは、幻覚の中で生活している覚醒剤中毒者が引き起こす犯罪だと思います。
覚醒剤で自分の身を滅ぼすだけならまだしも、善良な市民を巻き込んでしまうことは最悪だと思います。

自分が覚醒剤を使用しなくても、こういった事件に巻き込まれる可能性は誰にもあるということを意識するだけでも、危険を遠ざける意味ではかなり有効だと思います。

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